「nocria」開発プロジェクト #1 過去に事例がないことは、開発をためらう理由にならない。
前代未聞の商品開発に、魂が揺さぶられた
高島 伸成
Takashima Shinsei
FG研究所
第三グループ担当部長(掲載当時)
エアコンを効率的に運転させるには、フィルターに詰まったホコリを約2週間に1度掃除する必要がある。ホコリにより10~15%程度効率が落ちるためだ。効率低下は、電気代の悪化や能力低下に影響する。お客様へのアンケート調査では、「半年に1度」、「年1回」、「全く掃除しない」が多数を占めた。
「これではせっかく省エネ性の高いエアコンを購入しても、効率低下で省エネではなくなるじゃないか!」
「自動でフィルターがキレイになる機能があればいいのに…」。それは誰もが考えることだ。各エアコンメーカーでも当然、フィルターの自動清掃機能を研究していたが、技術的にクリアすべきハードルが多く、商品化には至っていなかった。
「高い省エネ性を維持してほしい」という想いから、常識をひっくり返す新機能開発の闘いが始まった。
「地球温暖化防止の為にもなんとかしたい。日本中のエアコンのフィルターを自動で掃除することができたら省エネ効率低下が防げるのではないか?ただ、ホコリをどうやって除去・処分するかなど、前例のないことばかりで、すべてが手探りでした」
初代「nocria」の開発を務めた高島(現・担当部長)は、当時をそう振り返る。
「しかし、ゼネラルは『前例がないから』と尻込みをする会社ではないんです。私としても、世界で初めてのモノをつくり出すことに、プレッシャーよりも、技術者として魂を揺さぶられる想いでした」
フィルターのホコリを、どう掃除するか?
2001年7月、高島は『フィルター自動清掃機能』の製品化を目指し開発に着手。最初にぶつかった壁は、「フィルターのホコリをどう掃除するか」だった。
「小型の掃除機を内部に搭載するアイデアもありました。しかし、騒音出る上に余計な電力が必要で、省エネ面で問題がありました」
よりシンプルな方法を模索していた高島は、同僚がエチケットブラシでスーツのホコリを拭き取っている姿を偶然目撃。「これだ!」と直感した。
「ブラシを使えば簡単な構造でフィルターのホコリを掃除できる。そう考え、ブラシと一体成形のフィルターを採用。さらに、ブラシではなくフィルター自体を動かすことで、内部スペースの有効活用も実現しました」
次に高島が向かったのは、社内のゴミ集積場だった−−。



